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今から10年ほど前、ひとりで奈良を旅した時のこと。 近鉄奈良駅を降り、新薬師寺へ行こうと、奈良公園を抜けて江戸三のあたりを通って鷺池へ出た。 なんとなく気が向いたので浮見堂へ渡った。 お堂には人が5~6人いて、私はお堂のまわりをひとまわりしてから、中の腰かけに腰を下ろした。 すると近くにいた50前後のひとりの女性が、私に話しかけてきた。私も旅先の気安さから、なんとなく話しに応じていた。当時私は40を過ぎていたと思うが、私は大抵5歳から下手をすると10歳くらい若く見られるので、その人も私のことを、自分よりかなり若い男と思って話しをしていたに違いない。 はじめのうちは奈良のお寺さんの話しなどをしていたのだが、そのうちに身の上話をしはじめた。 その人は、長く小学校の教員をしていたのだが、数年前に、母親の介護のために小学校を退職し、その母親を見送った後、神戸の叔父夫婦と一緒に暮らしていたそうだ。そこにあの阪神大震災が起き、不幸なことに叔父夫婦二人とも亡くなり、それによって身寄りもなくなって、今はひとりで暮らしているということだった。そういうわけで、たまに気晴らしにフラッと旅行に出るのだと言っていた。 私は、正直、ちょっと、困ったなと思った。そのひとも、そんな私の気配を感じたらしく、また、奈良の話しに話題を戻した。奈良町の古本屋で、立ち読みに夢中になっていたら、置き引きにあったなど話していた。 『あんたも気をつけてね・・』 なんていって別れたのであった。 それから私は、また新薬師寺に向かって歩き始めた。 特別行きたかったわけではなかったのだけれども、その時はなんとなく一息つきたくなって、志賀直哉旧居に立ち寄った。白樺派の家で私は、あの人は一体どういうつもりで私にあんなことを話したんだろうかと、ちょっとだけ考えたのであった。 柳生街道にて・・・ もし、あの人が森高千里か桐島かれんタイプだったら、きっとドラマが始まっていただろう・・・ が、なんというか・・・・冨士真奈美タイプでした・・・・
by pocopoco34
| 2009-05-26 00:01
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